当て逃げや煽り運転、事故時の証拠になるということで、個人向けに急速に普及していたドライブレコーダー。今回、株式会社JVCケンウッドが発表した製品は、法人向けに特化した前後撮影対応2カメラドライブレコーダー「DRV-MR450DC」。法人には、個人とは違うどんなニーズがあるのでしょうか?
目次
法人の社有車の場合
迷惑運転の抑制
会社名が貼られた社有車で、迷惑運転をすれば会社の評判はガタ落ちです。これまでも車内で安全運転を啓蒙する活動は実施されていただろうが、社員の意識に頼るところが大きかった。社有車全社にドラブレコーダーを取り付けることで、荒い運転を抑制でき会社の社会的信用を落とすリスクを軽減できる。
社内規定をつくる企業も
社有車に車内及び社外の撮影と音声データを録画保存することを明記することで、私的な移動に使われたり、事故等を抑止するのが狙いだろう。
事故時の証拠
法人として一番厄介なのは、自動車の事故。事故が発生してしまうこと自体は完全には避けられないですが、あとの処理に手間がかかるケースが問題となる。相手が個人のドライバーで過失割合が発生すると感情的に訴えるドライバーもいる。事故処理に時間がかかると、社員のモチベーションにも影響がでる。ドライブレコーダーがあれば事故処理もスムーズになると期待できる。
レンタカーの場合
レンタカー事業者にとって頻繁に起こる貸出中の事故。また悪質な場合は犯罪に使用されることもある。そうしたリスクからレンタカーを守るために大きな力を発揮するのがドライブレコーダー。ただ、レンタカーの場合は車内はプライベート空間であるため、録画、録音されたデータの保管、使用に関して注意が必要だろう。
自動車販売店・修理工場の代車の場合
自動車販売店、修理工場は多くの代車を保有している。代車が貸し出しから帰ってきたらキズついていたという経験は、この業界で働く人なら心当たりがあるだろう。しかし相手が顧客であるため、修理費用を請求できていないケースも多い。ブレーキなどの性能が十分機能しなかったと訴えられることも考えられる。整備不良があったなら貸し出した責任が問われる場合もあるだろうが、事故の責任は基本的にドライバーにある。ドライブレコーダーを搭載することで、当て逃げされたのか、自損事故なのかも容易に判定が可能となる。結果として事故を起こさないよう安全運転を促すことができ、貸す側も借りる顧客も嫌な思いをする機会が減少するだろう。
車両管理者を助ける強い味方になる。
今回、株式会社JVCケンウッドが発表した「DRV-MR450DC」は、こうした法人を中心としたニーズに応えたもの。ドライバーのニーズと車両管理者のニーズを捉えている。
特定販路向けドライブレコーダー
法人、カーリース事業者、レンタカー事業者などのニーズが高まり、株式会社JVCケンウッドでは新しく前後撮影対応2カメラドライブレコーダー「DRV-MR450DC」を7月上旬より発売する。主な機能は以下の通り。
2カメラモデル
車両前方だけでなく、煽り運転などに対応するため後方カメラが標準設定された2カメラドライブレコーダー。
本体操作防止カバー
管理者以外がドライブレコーダーの操作や設定の変更、SDカードの取り出しなどができないようにする本体の操作防止カバーが付属されている。
高精細のカメラ性能
折角ドラレコを取り付けていても、証拠として十分な画像を捉えていなければ意味がありません。「DRV-MR450DC」では、広い範囲が撮影でき、夜間やトンネルなど暗いシーンでの撮影にも強い高精細フルハイビジョン録画に対応したF1.8広視野角レンズの採用している。また煽り運転車両をより高画質で捕捉するため、リア・スモークガラスの濃さに合わせて3段階で調節できる「スモーク シースルー機能」を搭載している。
GPSによる位置情報記録
貸し出した車両や、複数の社員が使用する社有車などで駐車違反をした場合、運転手が申告しなければ突然、罰金の納付書が所有屋である企業に送られてくる。GPSによる位置情報を記録するドライブレコーダーなら、駐車違反をした人を特定することが出来る。そもそもドライブレコーダーがあることで、駐車違反をすること自体を抑制する効果がある。
撮影だけでない運転支援機能が充実
前方衝突警告
自車と前方の車との距離を検出し、安全な距離が保たれていない場合に、警告音で知らせる。
車線逸脱警告
時速60km以上で走行中、現在の車線からはみ出してしまった際に、警告音で知らせる。
※4:片側2車線以上の道路で、車線変更を行う際にも動作します。速度は目安。
発進遅れ警告
自車が停止中、前方車両の発進に対し自車の発進遅れを検出した場合に、警告音で知らせる。
リフレッシュ通知
連続運転を長時間続けると警告音で知らせるリフレッシュ通知機能を搭載。ドライバーの安全運転をサポートする。
エコドライブ表示機能
Gセンサーにより車の動きを検出し、運転の仕方を自動診断。診断結果はアイコン表示で知らされるため、エコド ライブの参考にできる。
他にも機能は満載
シガープラグを使用しない車載電源ケーブル、SDカードの録画エラー防止機能、最長24時間の駐車監視録画機能、Gセンサー連動のイベント録画など現行のドライブレコーダーとしてフルスペックの機能が盛り込まれている。
企業にとって自動車は、さまざまなコストを発生させるもの。そのコストを低減させ、法人利用として欲しい機能がオールインワンになった株式会社JVCケンウッドの「DRV-MR450DC」はとても期待できるドライブレコーダーだろう。